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誰かといるのとひとりでいるのの、どちらが好き?って聞かれたら普通はなんて答えるのかな?
僕は若山に逢うまではひとりって答えたと思う。
今なら僕は月代といるのがいちばん好きって答えると思う。
ひとりより一緒にいるのがいいなって思える若山。
ひとりより誰と居るより君とだけ居たいって思う月代。

『キス』

出遅れたみたい。
気がついたら月代の周りに人が居る。
大勢で連れなるのが窮屈で苦手な僕は行き場をなくす。

誰も居なければいいのに。
誰も月代の周りにいなければいいのに。

「つまんないな。」
つぶやいて仰向けに空を見る。
桜の木の下。月代が入学してきた日みたいにもう桜は咲いてない。
晴天の青空。月代が傘をくれた日みたいにもう雨は降ってない。
「つまらない。」
つぶやきを繰り返したら、
「なにが?」
って月代がいた。

「月代?」
「そうだよ。」
太陽の下に月代がいた。
「僕のためにここにいるの?」
「此花が見えたからなんとなくここじゃないかって。」
曖昧な言葉をくれた。
「僕に逢いに来てくれたの?」
「ん~そうなんのかな。てか此花なんだよその問い。
 どうしたよ。なんかあったか?」」
肯定的な言葉をくれた。

ね、月代。
雨の日。自分が濡れるのも構わず僕に傘をくれたよね。
「濡れて帰りたい気分なんだ」って僕に傘をくれたよね。
一緒に傘に入ろうって人は今までにもいた。
でも、当たり前のようにあげるって言って雨の中歩いて行くなんて、
鼻歌歌いながら歩き出す人なんて、
翌日僕を覚えていない人なんて、
今までにいなかった。
だから君が雨の中で泣きたかったからの行動だったって解っちゃったんだ。
それってすごいよ。君に僕は必要なんじゃない?僕に君が必要って思ったように。

「僕は、君が、好きなんだと思うんだ。」
これ言うの何度目かな。
「同じ好きかは解んねぇけど、俺も此花んこと好きだよ。」
誤魔化さずにそのまんまの言葉をくれる。
そういうのがすごく月代らしいって知ってる。
「だいたい、好きだと思う、とか好きなのかな、とか
 此花の言い方が曖昧なんだよ。ま、そこに救われてもいる、けどな。」
今度はニッカリ笑った。
「救われてる?」
「ん~、身構えなくて済むっつーか
 気楽に此花の横で話せるじゃん。」
本気で、恋愛の好きだよって告げたら、もうこうして追ってもくれないってこと?
って聞こうと思ったけどなんかずるい気がして辞めた。
だっったとしたら?なんて告白はずるいし意味が無い。

「キスしていい?」
って聞いたら
「そう言うのは恋人としなさい。」
とか返された。
僕のが年上なのに子ども扱いされるのが、妙に嬉しい。
僕の周りにこんな風に接してくれるのって若山と月代くらいだから。
「だめ?減るもんじゃないじゃない?」
わざと駄々をこねたら
「減るもんなんだよね。」
って頭を撫でられた。
「減るの?」
「減るよ。」
「何が?」
「心がっつーか、気持ちがっつーか、そういうもん?」
「減るのかな。」
減るんだろう。
だから僕は感情が少ないのかもしれない。
ずっとそういうことして来たから減っちゃったのかもしれない。
「減ったら注ぎ足せる?」
「注ぎ足すものが見つかれば、かな。」
「そう。」
注ぎ足すもの。
減って減って持ち得なかった感情をくれたのは月代だ。
初めて泣いたのも。初めて涙を零したのも。月代といたからだ。
そしてたぶん、さっきまで感じていた感情は、初めて感じた”寂しい”だったんだろう。
寂しい。

ふわ、と月代の匂いが降ったかと思えば頬が熱を持っていた。
「男の人にはしないんだけど、今のは挨拶のキス。」
立ち上がって太陽を背負って月代が笑ってた。
顔が熱い。こんなの、こんなキス、こんなの、なんかすごく、照れくさい。
ああ、僕は今まで、こういうキスなんかしたことなかった。もらったことなかった。
だから、恥ずかしくて照れくさいって感情が心に注がれた。月代から注がれた。

「授業が始まる、戻ろう。」
寂しさを打ち消すように月代の声が僕に優しく降った。

**********

突発此花話。
入学式までのことは長々つづり、
溢れる感情までは漫画でだらだらつづったあげく、
肝心な部分には出てこないままだったのでなんとなく。
此花でほのぼのは珍しい気がします。書いててちょっと和んだ。(笑)

いろいろ水面下で漫画やら描いてたら
まだ出てくるはずの人じゃない人が脳内で登場しちゃって
勢いでその人の登場漫画とかまだアップできないのに描いちゃったりしてます。
君の出番はまだだ。そしてうちのサイトにいそうにないキャラに戸惑ったり楽しんだり。
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