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ひな日記

3年生になってもう5月。
今年の短かったゴールデンウイークも終わっちゃった。

ケーキ屋さん散策仲間の祥子が降りたことない駅前に
美味しいケーキ屋さんできたから行こうって言うから寄り道した。
がっつり生クリームって気分じゃなかったからイチゴのムースにした。
美味しかったけどちょっと高めだったかなぁって思い返しながら電車に乗った。

そしたら見覚えのある背中。
そっか白雨ってコッチ方面の中学だっけ。
私立の頭が良くてちょっとお金持ちな子が通う中学。
白雨って遙さんと二人暮らしって言ってたのにすごいよね。

折角だから声、掛けたいんだけど、なんか白雨ってタダでさえ話しかけにくいのに
いつものマンションエントランスじゃないから余計話しかけにくい感じがして躊躇する。
躊躇して見守ってたら、ん?んんん?私以外にも白雨を追ってる人物に気が付いた。

赤い髪の背の高い男。
白雨と同じ制服着てる。
けど、首もとの学年を示す数字がⅡってなってる。
背が高いけど1こ下の学年なんだろうことは解った。
けどなんで声掛けないんだろう?こっそり見てるだけなんだろう?
あれ?白雨が2つも手前の駅で降りちゃった。後輩君も追って降りた。
あたしも・・・なんだろう、気になってつられて降りちゃった。もう追うしかない。

白雨を追う白雨の後輩。白雨の後輩をさらに追うあたし。
白雨はどんどんひとけのない方へ歩いていく。そんで誰もいないところで振り向いた。
「声かけてくれたらいくらでも構うから、こういうことすんな。」

後輩君の尾行に気付いていたみたいで白雨が後輩君に言った。
あたしはちょうど角に隠れられたからその声だけ聞いた。
「あんた秘密多いんだもん。」
後輩の癖にあんたとか言っちゃってるよ後輩君。
「なにが知りたいの?」
「全部。」
「んなの無理だよ。
 自分自身自分のことだって全部解っちゃいないんだから。
 おまえだってそうだろ?」
「・・・そうだね。」
「んじゃ自分ちのでっかい家に帰れ。」
「白雨がキスしてくれたら帰る。」
「こんなとこでできっかばーか。」
こんなとこじゃなきゃできんの?って心で突っ込みつつ
それよりもなによりもキスって何?白雨ってそっち系の人?
いや、うん、違和感全然ないけど、納得もできなくもないんだけど。

「これかしてやるから今日は帰れ。」
「まじで?うん。帰るよ。また明日ね白雨。」
「ああ。」
後輩君はそのまま真っ直ぐ進んで帰ってみたいで白雨だけが折り返して歩いてきた。

「で、あんたはなんでついて来たの?」
ばれてたのね。ごもっとも。
「ごめん。ほんとなんとなく。」
「ぷっ。」
「え?」
「だってなんだよ、ほんとなんとなくって。」
「う~ん。白雨見かけて声掛けそびれてたらさっきの人に気付いちゃって、
 んでほんとなんかなんとなく。感じ悪いよねごめん。」
「いいよ。帰りなんだったら一緒に帰る?」
「いいの?」
「だって帰り道同じじゃん。
 わざわざ時間ずらして帰る必要ないじゃん。」
「うん。」
不思議。白雨を一緒に道歩いて電車乗ってる。
「あのね、」
つり革につかまって本を読んでいた白雨が私を見る。
「さっきの後輩君に何、かしてあげたの?」
「ヒミツ。」
「ヒミツかあ。あのね、じゃあ」
「あんたってほんと怖いもの知らずというか
 すがすがしいほど躊躇なくずばずば聞いてくるよな。」
自覚はありすぎるほどある。今だって、
「そういう関係じゃないからそこは否定しとく。
 信じるか信じないかはあんたの自由。」
「信じる。」
恋人ってカンジじゃなかったし。

正しい2つ先の自宅周辺駅についたから降りた。
白雨が私の歩幅に合わせて歩いてくれてること、
私を歩道沿いに、自分は車道沿いに歩いてくれてること、
気付いてちょっと感動した。白雨って何気にフェミニストなのかもしれない。

「それじゃ、」
「あの、」
「なに?」
「さっきの人のこと遙さん、」
知ってるの?って聞こうとしてまたずかずかしかけてることに気付く。
「ごめんなんでもない。」
「・・・知んない。あのさ、できれば言わないで。」
「言わない!」
「ぷっ。あんたほんと、」
「えっ!?」
「いや、うん。あのさ、さっきのあいつ、
 もしこの周辺で見かけることがあっても無視して。」
「うん。」
たぶん、白雨は後輩君に自宅を知らせたくないんだろうってことは
さっきのアレでなんとなく解った。
「白雨は2つ前の駅に住んでるんだよね。」
「さっしがいいのな。ま、そんなところ。嘘ついてとは言わないから無視してて。」
「任せて!」
「恩に着るよひなさん。」
白雨が笑った。むかつくくらい可愛いの。
「それじゃ。」
「さようなら。遙さんによろしく。
 もう帰ってる?」
「・・・ううん。まだみたい。じゃ。」
一瞬白雨が戸惑った顔。その意味は3時間後に解った。

宿題の合間に聞いてたラジオが今日は綺麗な星空ですって言ったから
ベランダに出て夜空を仰ごうとしたら目下にまたあの時の女の人と遙さん。

胸が痛い。

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