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「なにそれ?笹?」
月代と廊下を歩いていたら
水品が笹を肩に担いでいた。
「笹。願い事飾るんだってよ。」
「部活で?」
「サッカー部が笹取って来たけど誰が飾ってもいいんだぜ。
 男子棟にひとつ女子棟にひとつ中央棟にひとつずつ
 置くんだ。今週一週間。」
「ふうん。」
「七夕ね~」
俺が言うと。
「そうだ。」
と水品が鼻息を荒くした。
「それはどこに持って行くの?」
と聞いたら
「男子棟のが足りねぇらしくて
 男子棟に追加分。」
なんだそうだ。
月代が「足りないって?」と問うと
「願いを飾るにはひとつじゃ足りねぇんだと。」と水品。
「願い事が多いの?」と俺が聞くと
「願い事?」と月代が聞くから
「短冊に願い事書いて吊るすのよ。
 七夕だから。」
そう説明したら
「願い事かぁ。」と少しだけ笑った。
「水品も願い事書いた?」
月代が水品に問う。
「おうよ!全国制覇だ!」
夢は大きいことで。
でも君まだレギュラーでもないじゃない。
とは思うけど別に口には出したりしない。
「俺もたんざく書いてもいいの?」
願い事なんかなさそうな月代が問う。
月代の願い事なんて想像もつかない。
なんでも叶いそうってわけじゃなくて
特に願いなんかなさそうなんだもん。
そう思ってたら、
「おう!この紙に書け!」
水品が紐付きの白い短冊を渡した。
「書いた。で、笹に吊るせばいーの?」
「そうだ。」
月代がなんて書いたか気になる。
俺も、たぶん水品も。
見ていいかな?
聞いていいかな?
もやもやしてたら水品が聞いた。
「なんて書いたんだ?」って。
「水品と同じこと。」
月代はあっさり答えて
「俺も水品の全国制覇見たい!」
ってうへへって笑った。
ああなんか月代らしいや。
「自分の願い事ねぇのかよ?」
「俺の願い事だけど?」
「自分のことじゃねぇじゃんか!」
水品は怒り口調で照れたように怒鳴ってる。
「俺自身のことねぇ・・・
 叶わなそうなことしか浮かばないし
 叶っても本当に望んだことかも解んねぇし。」
「意味解んね!」
「だよなぁ。
 そういうことだから俺の夢背負って叶えろ水品。」
なんかねぇ
なんだかねぇ
「俺も書くわ。
 水品一枚ちょうだい。」
「お、おう。」
はい、できた。
笹に吊るす。

豊作でありますように

家庭科クラブ調理用食材を学校の敷地内で育ててる俺。
そりゃ願うでしょ。天の川に。だって天気に左右される野菜ですよ?

俺の願い事を読んだ水科は
「そこ!俺の願いに便乗するとこじゃねぇのかよ!」
とわめいた。
月代は、ははっと小さく笑った。

俺たちはこれでいいんだよ。
ただね、やっぱりね、月代は
なにか願いを持ちたいと思えたらいいなぁって思ったから
あとでこっそりそんな短冊も吊るしに行こうかなって思ってる。

強欲な月代。
想像できないけどたまにはいいんじゃない?

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