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どうして上杉だったの?

と俺は疑問に思うんだ。

*****

古泉日記

*****

「上杉と付き合うんだ。」
「そう。」

月代が上杉に告白されたのは知ってた。
その前から上杉はそんなふうに月代を好きなんだと気づいてたし
その頃にはどうしたことか上杉が間違って水品に告白したこともあった。

ああ、遠い昔のことのようだけれど。

「うん。君が上杉からの告白、
 保留した時点でそうなるんだろうって思ってたよ。」
「・・・そっか。なんか、
 古泉にはいつも見抜かれてるね、俺。」
「そうでもないよ。」

だって保留するだなんて思わなかったもの。
水品の気持ちに先に感づいて水品を意識すると思ってたもの。

「どうして保留したのかは解らなかったよ。
 どうして?」
「・・・うーん・・・どうして、かな。」
「解らないの?」

おかしいよ、そんなの。

「一生懸命・・・だったから。」
「一生懸命?」
「なんか必死で好きだって言ってくれた・・から。」
「それだけ?」
「・・じゃない。じゃなくて・・変なこと言うかもだけど、」
「うん?」
「寒そうで、
 痛そうで、
 一生懸命に頑張り過ぎてて、
 放っておけないなぁとか思っちゃって、
 危なっかしくて目が離せなくなったんだよね。」

なにそれ。
上杉にあてはまらないんだけど。
むしろ水品にあてはまりそうなんですけど。

「それ、恋愛対象で人を好きになる理由なの?」
「解らないけど俺にとってはそうだったの、かな?」

「その時点で好きだったってことなのは解るけど
 保留が解けたのはなぜ?」
「うん。あのな、」
「日曜日に月代の住んでるところ周辺に上杉がいたこと関係してる?」
「う・・うん。逢ったんだってね。
 古泉に救われたって言ってた。上杉。」

救われた、ねえ。

「青い顔して寒そうにして座ってたから声、かけただけだよ。」

あ、寒そうで痛そうで放っておけないってこういうこと?
俺よりも月代はそういう上杉を見てて放っておけなくなりすぎたってこと?

「うん。ありがとう古泉。」
「礼を言われるようなことはなにもしてないよ。
 上杉、怪我してたね。手。」
「うん。」
「それも関係ある?」
「たぶん。」
「月曜、月代の呼び出し以降
 上杉が教室戻ってこなかったのも?」
「うん。」

さぼったりしない上杉が月代に呼び出されて
それから授業に出ていなかったら何かあったと思うでしょ?

「振られると思ってたっぽくて、
 でもそれは俺が悪いんだけど、」
「ふうん」
「・・・遥を失ったときに明良のことを任されて
 その明良が遥のこと忘れちゃったのに俺になにができるんだって
 そう思いながら見守ってて、俺は恋愛の主役にはなれないって思ってた。」
「そう。
 でも水品には誰かを愛したいって言ったでしょう?」
「それも本音。
 俺が恋愛の主役になれるときっていつかなって思ってた。
 遥に片思いしててもういないことに今更泣いてくれた女の子がいて
 そんなタイミングに明良が結婚するって知って一緒に遠くから式を見たんだ。」
「それがこないだの日曜日?」
「うん。」

ほんとは知ってた。
楠木が教えてくれた。
月代が心配だって言ってた。

「タイミングがよかったんだ。
 ・・・なんて言わないよ。
 上杉はいつも一生懸命つっきーのこと追ってたから
 だからその場にいあわせて、だから振られるって思っちゃって、
 そして結果としてつっきーに想われたんだと、報われたんだと、俺は思うよ。」

不本意ながらね。

「う・・ん。」

俺は思うよ。
君の心の氷を溶かしたのは水品だ。
その上で君を追ったのが上杉だったんだ。
いばしょを探したこの場所で危なっかしい人を
心が不安定で身体は強い君は見つけたかったんだ。

でも、上杉は成績優秀、容姿端麗、品行方正って一般見解でしょ。
なにをどう重ね合わせちゃったんだろうね。

「だれかを愛することで君は幸せになれると信じているなら、
 俺は君が誰かを好きだと想えてよかったなって思うよ。」
「うん。ありがとう古泉。」

俺に礼なんか言わないでよ。
俺は水品のバカと君が・・・バカやってんのが好きなんだ。

 

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