忍者ブログ
キャラの日常日記ブログ
  • /08 «
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • 29
  • 30
  • » /10
カレンダー

08 2024/09 10
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30

リンク
カテゴリー
解析
最新コメント

[02/11 しゅうむ]
[01/28 しゅうむ]

最新記事

(11/10)
(08/28)
(08/14)
(05/04)
(12/14)

最新トラックバック

プロフィール

HN:
white note
性別:
非公開

バーコード
RSS
ブログ内検索

アーカイブ
最古記事
カウンター

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

広夢様がなにをしたのか
どうして俺にあんなことをしたのか
あの行為がそもそもどういう意味を持つのか
結局何も解らないままいつもの生活を続けた。

ただ広夢様は怒っていた。
何で?
「あんまり目障りなことしてると
 これ以上の痛い目見ることになるよ。」
何に?
「なんでいっつもここに来るの?」
広夢様を追ってまたあの部屋に入ったことに、だろう。
そうだ。だから怒っていたんだ。怒ったからお仕置きをした。
ああ、あの行為は、広夢様を怒らせたことによるお仕置きだったんだ。

殴られもしないお仕置き。
熱くて苦しくて息があがるくらい感じてしまうキス。
広夢様に触られて気持ちよくて放ってしまった俺の熱。
変なところを触られてしまったけれどそれすらお仕置きとは思えなかった。
むしろ今思い返せば俺ばかり感じさせられて熱を放って気持ちよかったんじゃないか?

色んな感情と熱に浮かされてわけも解らず泣いてしまったけど
恥ずかしいのと広夢様を汚しているような背徳心苛まれただけで
その行為自体に俺は傷つけられたわけでも辛く感じたわけでもない。

そう、むしろ。
俺を求めているような
体中を愛してくれているような
愛撫や、キスや、広夢様の熱が嬉しくて心が震えていた。
けれどそんなのマヤカシだから解らなくなって混乱したんだ。

あれから広夢様はあんなことはなかったかのように振舞っている。
広夢様からしたらただのお仕置きなんだから俺の罪があってお仕置きして終わり。
その先になんの進展も発展もない完結したこととして受理されたということなのだろう。

でも、俺の熱は冷めない。
いちどあんなふうに触られたらもっと、と思ってしまう。
だからたぶん怒らせるのを解ってるくせにこんなことを言ってしまうんだ。

「広夢様。」
「なあに。」
「あの部屋・・・あの部屋は、何なんですか?」
「ソレ聞いてどうするの?」
案の定、一変、不機嫌な表情と声が返って来る。
「あの部屋での広夢様はいつもと違う、から。
 違うように見えた、から。」
「ダカラ?
 俺の質問の答えになってないんだけど?」
「なにか・・・広夢様にとって辛いことがあるなら」
「あるなら?」
「俺になにかできることがあるなら、俺」
「なに?」
「俺ならなにされても傷つかないから
 痛いのも平気だしだから俺は・・・俺は」
「なにが言いたいの?」
「俺は広夢様に笑って欲しい・・です。」
ぎゅっと目を閉じて告げる。
俺に辛く当たっているようで
いつも辛そうに見えるのは広夢様だ。

ああ、そうだ。そういうことなんだ。そうなんだ。
あの行為の最中も広夢様が楽しそうならよかったんだ。
広夢様はお仕置きのつもりながら俺をよがらせてるのに
広夢様自身は気持ちよくもなければ楽しそうでもなかった。
だから俺は広夢様に何をされてもいいのに泣いてしまったんだ。
そんな辛い顔して俺の汚い身体を探る美しい人が悲しかったんだ。

「彩に言われなくても笑いたきゃ笑ってる。」
「そう、です、よ・・ね。」
「なんでもとか言いながらあのときおまえは泣いてたじゃない。」
「それは、」
「なに?」
「広夢様が泣いてるように見えたんです。」
「俺が?」
「俺なんかにこんなことしたくないのに
 無理やりさせられてるみたいに辛そうだったから」
「ただのバカだと思ってたけど
 いろいろ考えてるのは褒めてあげる。」
「広夢様・・・」
「と同じだけ勝手な憶測されるのはむかつくから
 教えてあげる。」
「はい、広夢様。」
「あの部屋はね俺の大好きな人と愛を育んだ
 大事な思い出の部屋なんだよ。」
「愛?」
「おまえとはできないこと。」
「俺とは?俺・・・」
「知らずに言ってるの?
 まあ、こないだもそんな感じだったっけ。
 男同士は直腸で愛し合うんだよ。
 肛門に性器を挿入しあうって言えば解る?」
脳裏にあの時の行為を思い描いて
あんなところを触られていた違和感の意味を知る。
「馴らそうとしたんだけど、途中で面倒くさくなっちゃったわけ。」
そんな俺の思考を読んだ様に広夢様は続けた。
つまり広夢様は俺を愛そうとしたってことなのか?
そんなことがあるわけないとあの時の広夢様の表情で打ち消す。
「俺は馴らさなくても、平気です。」
痛かったのは覚えている。
痛くされても俺はいいんだ。
切れて裂けて死に掛けたって。
「相変わらず短絡的で利己的で偏った思考してるね。
 俺がキツいんだよ。そもそもそこに愛はない。」
「あ、」
「自分で馴らして自ら俺の生処理のために
 動いてくれるってんならありがたいかもね。」
  
ずっと探していたんだ。
俺なんかが広夢様のためにできることを。
最初から広夢様は言っていたじゃないか。
「オトコ相手に性欲わくかの実験台くらいにしかなんねぇよなあ」
あれはこういう意味だった。俺はそのためにキスしてもらえたのだ。

「でき・・・ます。」
広夢様は軽く目を見開いて笑った。
「殊勝なことを言うね。
 どうする行為かも今知ったくせに。」
「お・・覚えます。俺は・・・」
「俺はおまえに魅力を感じないから結構だと断ったら?
 俺結構もてるし、実際そっちでは不自由してないんだよね。」
「でも、俺に、俺に・・」
「あれはお仕置きだよ。
 ついでに俺も生処理したかっただけ。
 残念ながら途中で萎えちゃったけどね。」
「俺はなにをすればいいですか?
 どうしたら広夢様のお役に立てますか?」
「先ずは俺が抱きたいって思うような人間におなり。
 これも最初に言ったけれど結局は俺の気分次第なの。」
俺が広夢様が欲しいと、抱きたいと、思われるような人間に?
なれるわけがない。
なれるわけがないじゃないか。
俺なんか誰からも愛されたことがないのに。
ましてや神様みたいな始めて好きになった人なんかに。
「バカなことばかり言ってすみませんでした。」
「彩?」
「俺、部屋にもどります。
 もっともっと勉強しないと・・・」
「そう。いい心がけだね。」

気休めだと解ってるけれど
広夢様が俺に対して前向きな言葉をかけてくれると
ああ、そばにいさせてもらえるだけがんばれるなって思う。

PR
<< 誕生日に人間をもらった15 * HOME * 誕生日に人間をもらった13 >>

管理者にだけ表示を許可する
この記事のトラックバックURL

BACK * HOME * NEXT
BrownBetty 
忍者ブログ [PR]