忍者ブログ
キャラの日常日記ブログ
  • /01 «
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • » /03
カレンダー

01 2025/02 03
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28

リンク
カテゴリー
解析
最新コメント

[02/11 しゅうむ]
[01/28 しゅうむ]

最新記事

(11/10)
(08/28)
(08/14)
(05/04)
(12/14)

最新トラックバック

プロフィール

HN:
white note
性別:
非公開

バーコード
RSS
ブログ内検索

アーカイブ
最古記事
カウンター

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「遥。」
白雨は少しトーンの上がった声で言った。

「白雨が話しかけたのか?」
「いんや、俺。」
「臣、なんで白雨のこと知ってんだ?」
「や、熱心に遥見てたからこいつかなーって。」
「おまえの勘、鋭いこと忘れてたぜ。」
「たまたまだよ。」
「白雨、このお兄さんに何もされなかったか?」
「・・・自己紹介しただけだけど?」
「遥てめー勝手に人の印象悪くすんなよ。」
「あーいや、ごめん。」
「てか、躊躇せずに紹介しとくんだったぜって、何?」
「あーうん、その、えーっと。」
この豪快な男がなんとも歯切れの悪いことだ。
白雨を見て遥を見て勘の鋭いらしい俺は気付いた。
「まあいいや。
 その話はまた今度な。
 んじゃ邪魔者は消えるよ。」
俺に大事な白雨を逢わせたくなかったんだろ?
その理由は嫌ってほど解るよ。沙羅からいろいろ聞かされたんだろう?
あることないことではなくてあることだらけの俺の自堕落な日常なんかをさ。

「臣!臣!臣!」
「人の名前そんなでかい声で遠くから連呼すんなよ。」
「ごめん!」
「何がだよ?」
「だからその白雨を紹介すんの躊躇ったことだ!」
「ああ、いいよ。その気持ち解るし。
 うん。至極最もなことだと思うよ。」
「・・・ほんとにごめん!」
「だからいいって。
 沙羅から俺の話聞いたからだろ?」
「臣はなんでもお見通しだな。」
「ばっか。ちょっと考えれば解るよ。
 遥と沙羅は兄弟なんだしこっちに来れば俺より先に逢うに決まってんじゃん。
 俺、さらに沙羅に嫌われる要素いっぱいな日々を過ごしちゃってただろうしな。」
「弁解はしないのか?」
「しないんじゃなくてできない、んですよ。残念なことに。」
「全部マジなのか?」
「沙羅のこと好き好き言いながら
 別の子とやってるのをなんでかよりによって沙羅に見られたってこと?」
「う・・・」
「その子が沙羅の知り合いでついでに他にもそういうことする相手がいることも
 知られちゃったこと?しかもそっちは男で。」
「ま・・・」
「マジマジ。本当のことだよ。
 お綺麗な親友じゃなくてごめんな。」
「いや、おまえが早春なのは知ってたよ。
 別にそれが悪いとか思わないし相手を傷つけなきゃいいと思う。
 不思議なのはおまえ沙羅すごい好きだろ。なんでバレたら嫌われることしてんだって思ってさ。
 おまえならさ、沙羅にバレないように好きなこと好きなだけできんだろ?だからマジかと思ってさ。」
「ふふっ。ああ、確かにそうだよな。どうしてだろうな。
 好きにはなれない、好きじゃない、それだけじゃ物足りなくなったのかもな。」
「え?」
「嫌悪されるくらい意識されたい。笑うか?」
「なんか臣、可哀想だ。」
「おー同情してくれんのか親友?」
「つーか痛々しくて見てらんねえ。」
「そんなに俺、沙羅に嫌われてた?」
「あいつ潔癖なんだよ。特にそういうことには。
 って臣それも知っててわざとそういうの見せたのか?」
「解んねーなー。」
「かろうじて、だけど、」
「ん?」
「相手の女も、男も、臣に悪いことしたって言ってるって。
 相手を傷つけたり弄んでるわけじゃないってことは沙羅知ってたよ。
 それだけが救いだけどでもやっぱり臣は解らないし嫌いだってさ。」
「とどめ刺すねぇ。
 うん。俺は誰かを傷つけたいわけじゃねぇよ。
 たぶんきっと沙羅を好きで仕方ない自分が傷つきたいだけなんだ。」
「救われねぇ趣向だな。
 自虐的で排他的でただのマゾシチズムだ。」
「うん。そうだね。」
「俺はな、」
「うん?」
「臣と沙羅がどうとかじゃなくな、
 臣には親友には幸せであって欲しいんだ。
 なんで自分傷つくことばっかしてんだよおまえ。」
「傷つきたいから、だろうな。」
「解らん。」
「うん。だろうね。」
「なあ、」
「うん。」
「俺、白雨がいて幸せなんだ。
 なんでか死なずにこんなに元気だし。」
「うん。」
「おまえも幸せになって欲しい。俺の勝手な望みだけど。
 そのためなら俺はどんな協力も惜しまないつもりだぞ。」
「うん。」
「沙羅じゃなきゃだめなのか?」
「うん。沙羅じゃなきゃだめなんだ。
 あんな綺麗で清らかな存在はどこにもいない。」
「あんなのどこにでもいるただの女だぞ。」
うん。それ耳にタコだよ。さんざん聞いた。
遥の見解はそれでいいんだ。兄弟だから。
血のつながった身内だからそれでいいんだよ。
「沙羅と血のつながった遥なのに俺の親友でありがとう。」
そう言うと豪快な男が繊細な表情を浮かべてくしゃりと顔を歪めた。
俺の親友は神のように万能でその上人を思いやれる誇れる男だよ。
 

PR
<< クソガキ * HOME * いんとろだくと >>

管理者にだけ表示を許可する
この記事のトラックバックURL

BACK * HOME * NEXT
BrownBetty 
忍者ブログ [PR]