忍者ブログ
キャラの日常日記ブログ
  • /01 «
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • » /03
カレンダー

01 2025/02 03
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28

リンク
カテゴリー
解析
最新コメント

[02/11 しゅうむ]
[01/28 しゅうむ]

最新記事

(11/10)
(08/28)
(08/14)
(05/04)
(12/14)

最新トラックバック

プロフィール

HN:
white note
性別:
非公開

バーコード
RSS
ブログ内検索

アーカイブ
最古記事
カウンター

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「なあにその顔。」
美しい顔に爽やかな笑顔を浮かべて広夢様が笑った。

「はや・・しさんが・・・広夢様・・・が俺に
 俺が部屋出れたら広夢様の部屋に・・・」
「部屋から一人で出てたじゃないこないだも。」
「あれ・・・は・・・広夢様の姿を追って・・・だから」
「だから平気?
 ひとりでここに来るのとどう違うの?」
「行き先を自分で・・・決めて・・・歩くのが・・・は
 でもも・・・俺・・・今・・・広夢様の部屋に・・・俺」
「ああもう。そんなびくびくしてないで入っておいでよ。」
俺はドアにしがみついて顔だけ半分覗かせた状態だったけれど
広夢様の部屋まで来た。部屋の前まで来れた。時間がかかったけどノックもした。
「は・・・い・・あの・・しつれ・・・」
「はい。よく来たね。」
俺がぶるぶる震えながらしゃべり方も動きもおかしいものだから
見かねたのだろう、広夢様がこっちに来て俺の背中を抱えるように押した。

「座って。」
初めてここに来た日
初めてこの部屋で勧められたソファ。
隣には完璧に笑う広夢様が座るソファ。
「は・・い。」
「彩、」
「はい。」
「俺が怖い?」
「広夢様が?」
「そう、震えてるし汗もすごいよ。
 何が怖い?俺?この部屋?廊下?階段?」
「すみません・・・」
「すみませんじゃなくて。
 なにか怖いものでもあった?」
「怖いもの・・・なかったです。
 でも俺は・・・俺は・・・」
「彩は?」
「広夢様が・・は・・・怖いです。」
「俺?なんで?キスしたから?」
「ちがっっ!
 違います。あ、でも違わない・・・です。」
「どっち?何が言いたいの? 
 俺の何が怖いの?」
「優しいのが・・・怖いです。」
優しいのは怖い。
優しくされることに慣れてないから
優しくされると嬉しくてそれに慣れそうで怖い。
優しくされるだけされて突き放されるのが怖い。
広夢様に勝手な夢を見てしまう自分自身が怖い。

「優しくなんかした覚えないし。
 なんで優しいのが怖いの?
 殴られてるほうが怖くないの?」
「は・・・い。たぶ・・・ん。
 俺はその方が慣れて・・・る・・・から。」
「相変わらず自虐的で短絡的で自分勝手な理論だね。
 そんなんだからひきこもりに慣れて出て来れなかったんでしょ。」
「そうかも・・しれない、です。」
「そうなんだよ。
 俺は殴んないよ。手、痛いし。
 俺は俺のやりたいようにやらせてもらう。
 俺はおまえの所有者なんだからどうしようと勝手でしょ。」
「はい。」
「俺のやり方がいやなら逃げればいい。
 逃げれるまでになれたらおまえはどこへでも行けるし何にでも成れる。」
ほら。
突き放すようなことをいうくせに
意地悪そうに意地悪にいうくせに
意味するメッセージは涙が出そうに優しい。
所有者と主張しながら俺の傷が癒えたら好きにしていいって、そういうことを言うんだ。

「俺は、どこにも行きません。
 行きたく・・・ない。」
「ふうん。」
広夢様は口角を少し上げて笑ってから
緊張の汗で汚いだろう俺の頬にキスをした。
「広夢様っ・・・」
「なあに?」
「汚い、です。俺。」
「知ってる。しょっぱいし。」
恥ずかしくて申し訳なくて泣きたくなる。
広夢様の顔が近くてますますうつむく。
「すみません・・・」
「俺からしたのに彩が謝るんだ?」
「すみません・・・」
「もう俺と会話する気ないの?」
「そんな・・・そんなことないです。」
だって貴方に逢いに来たんだ。
バカみたいにびくつきながら震える足踏ん張って
長い廊下をきょろきょろしながら前かがみな姿勢で
一歩一歩踏みしめながら後ろを振り返らないように
そうやってそうやって貴方の姿が見たい声が聞きたいって
そう思って。

「彩。」
「はい。」
「こっち向いて。」
それは無理です。
だってきっと顔は真っ赤で涙も浮かんでる。
「すみません・・・」
「はあ、仕方がないなあ。」
「あっ、あのっ・・・わっ・・・」
俺の身体は空中に浮いていた。
広夢様に抱えられて浮いていた。
「広夢様なにをっ・・あのっ・・」
「汚くなければいいんでしょ。」
「だからあの・・・」
広夢様は俺を抱え上げるとずんずんと歩く、バスルームに向かって。
手際よく俺の衣服を脱がせるとジャグジーで泡が溢れる広いバスタブに入れた。
それから自身も颯爽と脱いで薔薇の花弁を散らしながら同じくバスタブに浸かる。
「ざぶんって頭まで一度浸かればはい、終わり。」
俺の頭をざぶんと浸けてやっぱり美しく笑った。
「広夢・・・さま・・・」
「これで汚くないんでしょ?」
言い終わるかどうかで首の後ろを抱えられて唇にキスをされた。
キスって言い方でいいのだろうか?だってこれは頬にするのとは全然違う。
口内に舌が入りからめられて息が苦しいほど甘くて熱くて深くて脳が解けそう。
「ん・・・っ・・・」
「あ・・・ふっ・・・ぅ」
バスタブの水音に混じって吐息と舌の絡まるぴちゃぴちゃという音がやけにリアルだ。
「俺、おまえとキスすんのは好きかも。」
またすぐ唇同士が触れ合う距離で広夢様が囁く。
「・・・ぇ・・・です・・」
「何?聞こえない?」
俺は広夢様を見れなくてまたうつむくから声もくぐもる。
そのせいで広夢様のほうが俺の顔を覗き込んできた。
「光栄で・・す・・嬉し・・・です。」
「そういうことは俺の顔見て言ってよ。」
俺の顔の真下で広夢様はやっぱり美しく笑った。
「すいませ・・・」
「いーこと考えた。
 彩、すいません禁止ね。
 で、それ言う代わりに彩から俺にキスするの。
 うん、その方が俺も絶対楽しいし面倒くさくないや。」
「俺が・・・」
「彩が。」
「俺・・・」

どうしよう、どんどん溺れていく。
どうしよう、どんどん魅かれていく。
こんなに幸せで、幸せに浸ってばかりで、
いつかこの幸せなときがシャットダウンするのが怖い。
いつか広夢様に突き放されてそっぽを向かれるのが怖くてたまらない。
「なあに、そんな顔するくらいに嫌?
 ちょっと傷つくなあ。」 
「嫌じゃない・・です。
 だって俺は・・俺にはそんな資格なんて・・・ないです。」
「資格ってなに?俺がしろって言ってるんだけど?
 嫌なら嫌でいいよ。そういう回りくどい断り方は嫌い。」
嫌い?
嫌い?
嫌われた?
嫌われたの?
「俺、」
「もういいや。
 それよりも俺、おまえが俺の部屋来たら話そうと思ってたことがあってね
 でもまだ俺の部屋来れるようになったくらいじゃ早い話かもしれないなあ。」
「え?」
もういいや?
もういいの?
少し呆れた声に驚いて顔を上げたらやっぱり綺麗な顔があった。
いつもきっちり洗練した着こなしをしているその服の下の身体も。
俺とは全然違う程よく筋肉のついたバランスの美しい魅力的な身体。
こんなに完璧な人とこんな風に広いバスタブにこんな俺がいるなんて。
バスタブに浮いた泡になって消えて無くなりたい位貧相な自分が恥ずかしい。

「いつでも出て行って構わないから。」
「え?」
ぼんやりしていて最後の言葉だけを聞き取った俺は
不穏な言葉の響きに思わず聞き返してしまう。
「なに?聞いてなかったの?」
「すみま・・・・」
せんと言いかけて「もういいや」と言われた問答を思い出す。
こないだもそんな風で、だったけど、ちゃんとやり直したら笑ってくれた。
だから、だから、だから、俺は首を突き出して広夢様の頬に、頬だったけどキスをした。
「仕方ないね。」
広夢様は俺の聞き逃しも、キスも、なかったかのように
もしくは、キスで許すという行為がすでに自然な行為であるかのように続けた。
「彩、おまえ学校どうしてた?」
「あ、小学校と中学少し・・・」
「高校は?」
「ない・・・です。」
「中学分は俺が教えてもいいし家庭教師つけてやる。
 で、高校は通え。」
「で、も、俺、ひとりで・・・」
「ひとりで通えないんだろ。
 俺と同じ高校に俺と来年から通えばいい。
 でも3年間ずっとは面倒見ないからそのつもりで。」
「え・・・広夢様・・・」
「俺のそばにいるならそれくらいの教養はつけてもらう。
 特に語学。ってことで中学教養と外出恐怖症と対人恐怖症、
 それから高校の受験勉強とやること多いけど来年春までに仕上げてね。」
「受験勉強・・・高校の・・・」
「俺と同じ高校だけど簡単に入れるトコ選ぶよ。
 ただ、入ってからのほうが大変なトコだから
 留年も容赦ないし俺と学年変らないよう勉強しなよ。」
「俺が・・・学校」
「そう。無事卒業したら俺からも卒業証書あげるよ。
 おまえは俺の所有物じゃなくなって晴れて自由の身ってわけ。
 半年頑張って3年過ぎたらいつでも好きに出て行って構わないよ。」
最後のひとことはいらない。
一緒にいられるならもっと過ごせるなら
勉強だろうと恐怖症だろうと克服できる。
3年間だって喜んで頑張りたいと思う。
けれどそれが最終的に貴方の元を離れることにつながるなら
今のままバカなひきこもりのまま窓から貴方を見てるだけでいい。

「広夢様、俺、」
「できる?」
「広夢様、」
「なあに?」
「好きに出て行く自由があるなら、
 あなたのそばにいつづける自由もありますか?」
「彩の好きなようにすればいいよ。」
「俺は、広夢様のそばにいられるならなんでもやります。」
「おまえ逢った時から言うこと変ってないね。
 よっぽどくだらない生活を送らされて来たのかしらないけど
 比較して今の暮らしが穏やかで、優しくて、夢みたいに思えるのかしらないけど
 世界は、外の世界は、もっと広い。もっと果てしないし、もっとたくさんの人が居る。
 そういうのを見て、知った上で、それでも俺のサポートをしたいなら俺は歓迎するよ、彩。」
広夢様の言葉は飾りがない。
酷い言われようをしているのかもしれないけど事実で、
今のおまえなんかいらないと言ってるようで未来の俺に期待してるとも聞こえる。
「広夢様に乞われる人間になりたい、です。」
「それでこそ俺の所有物。ふふっ。いいこだね。」
俺のほうが年上なのに俺は見た目も何もかも劣っていて冴えなくて
それでも貴方は見捨てずにこんな俺にいいこだなんて撫でてくれる。

貴方が好きです
好きです
好きです
好きです

「何泣いてるの?」
「っ・・ぇっ・・・ぇっ・・・」
どうしよう涙が止まらない。

「おまえよく泣くねー。
 ここ来るまで感情のない子だって聞いてたのにさー。」
「えっ・・えっ・・・」
ああほんとうに。
俺こんなに頻繁に泣くなんて。
こんなに泣けるほどの感情をもちあわせてたなんて俺自身知らなかったよ。
貴方のくれる優しさが胸にぎゅって苦くて痛いから嬉し涙ばかりが溢れるよ。 

ねえ広夢様。
貴方はこんな優しい痛みをもらったことがありますか?
ねえ広夢様。
貴方はこんな嬉しい涙を与えられたことがありますか?
誰から?誰に?貴方はこんなに誰かに恋焦がれて好きになったことがありますか?



PR
「どうかしましたか?」
ぼんやりと窓際から庭の木々を眺めていたら
銀のトレイにアイスティを乗せた使用人の林さんが立っていた。
どうぞ、と俺の脇にある丸いテーブルのそれを置いて静かに言った。
「なんだか嬉しそうにも悲しそうにもお見受けできるので。
 不自由はありませんか?」
なんて暖かで気の利いた言葉だろう。
なんて物腰の柔らかい人なんだろう。
俺もこういうふうにできればきっと広夢様の役に立てるのに。

「不自由なんて、とてもよくしてもらってありがとうございます。
 なんだか毎日が嘘みたいで夢みたいで現実味がないだけです。」
「現実味、ですか。
 確かにここでの生活は少し現実離れをして見えるかもしれないですね。」
「はい。
 俺は、たぶん、一般以下の生活を送ってきたんだと思うので
 ここでの住まいはなんていうか、穏やかで、優しくて、不思議です。」
「穏やかで、優しい・・・ですか。
 それは広夢様のこともでしょうか?」
「え?」
「あの方はときどき無茶を言ったりしますから。」
ああ、そういえば2度目に会うなり
俺が対人恐怖症と外出恐怖症と知っていて
いきなり俺を外の世界へ連れ出したんだった。
でも、無責任に、じゃない。
手を取って、縋らせてくれて、一緒に出てくれた。
困らせるだけなら雑踏の中にひとり放り出すだけでよかったはずだ。

「無茶じゃなかった・・・です。
 たぶん意味があって、お考えがあって、優しい・・・です。」
「そうですか。」
穏やかに優しく林さんは笑った。
「貴方も聡明で優しい方だと私は思いますよ。」
耳を疑う言葉を聞いた気がして思わず林さんを見上げる。
「広夢様は貴方に自分を見ているのかもしれないですね。」
「え?」
広夢様が俺のどこに同じ物を感じると言うのだろう。
どこも完璧で美しくて非の打ち所のない人と俺なんかに。
「そうですね。」
俺の疑問を悟ったように少し首を傾げて林さんは続ける。
「広夢様は完璧な方に見えますよね。」
「はい。」
「完璧ゆえにひとつのほころびがあると危ういものです。
 はたから見ればたわいもないことが大きな傷になってしまう。
 広夢様もそんな傷を抱えていらしたから貴方を放っておけないのでしょう。」
「広夢様、が、傷を?」
抱えているのだろうか?
先日見た横顔に零れた涙を思い出した。
悲しく美しく胸が痛くなるような透明な涙。

「今は傷も癒えたようですけれど
 傷跡は心に残っているのかもしれません。」
「傷はほんとうに癒えたのですか? 
 どうやって?どんなふうに?」
傷跡があるなら俺がどうにかできませんか?
「傷は突然消えたみたいです。
 或る少年の存在によって。」
少し悲しそうにも嬉しそうにも林さんは微笑んで言った。 
「しょう・・・ねんってどんな・・・」
「いいえ。このくらいにしておきましょう。
 少し感傷的になって話しすぎてしまいました。」
「林さん、教えてください。
 広夢様にとってその人は・・・」
「広夢様の学校の先輩ということでしたよ。
 詳しいことは私には何も。」
「学校の・・・先輩・・・」
「広夢様もそのうち貴方にならお話になるかもしれませんよ。」
「俺に?」
話してくれるだろうか?
聞かせてくれるだろうか?
あの涙のわけも、その傷跡のことも。
「では、」
「林さんっ」
「はい?」
「広夢様はその人を待っているんですか?
 物置と仰った建物のひとつで?」
「・・・・・」
林さんが驚いたように目を見開いて振り返った。
林さんの動揺するような仕草を初めて見た気がする。
けれどそれはごくごく一瞬のことですぐに穏やかな顔に戻る。
「・・・私には解りかねますがそうなのかもしれませんね。
 とても不思議な少年でしたから。」
つけ沿えた言葉の意味が解らなかったけれど
たぶん、きっと、その人は広夢様にとってすごく、かけがえのない人だ。
どうしよう胸がどきどきする。どうしよう胸がこんなに苦しい。どうしようどうしよう。
俺がその人を広夢様に逢わせることができたら広夢様は俺の名を呼んで笑ってくれるかな?

「はやしさんっ」
部屋を出て行く林さんの背に追いついて呼び止める。
「なんですか?」
「その人はどこにいるんですか?
 俺は、俺に、その人と広夢様を逢わせることができないでしょうか?」
バカなことを言っていると俺自身思う。
外出恐怖症で、対人恐怖症の俺が、
こんなに危険のない美しい屋敷でも部屋から出るのに勇気を必要とする俺が、
場所を聞いたところで、誰かと知ったところで、飛び出して探しにいけるわけがないのに。
案の状、林さんも今一度目を見開いて息を飲んだ。そしてゆっくりなだめるように言った。

「私は存じません。きっと広夢様も。」
ああ、そうなのだろう。
広夢様が逢いたいと望んで逢えるならあんなところで涙など零していない。
「あ、すみません、すみません・・・」
「いいえ。広夢様を気遣って頂きありがとうございます。
 これからもずっととは申しませんがそばにいて差し上げてくださいね。」
「ずっと・・・いられるなら・・・いたいです。」
「ありがとうございます。
 けれど、広夢様にはいろいろお考えがあるようですよ。」
「いろいろ?」
俺を放り出す算段だろうか?
やっぱり俺みたいなのを置いて置けないということだろうか?
「そんな悲しい顔になるようなことではありませんよ。
 ふふ、」
「え?」
「いえ、今日は3歩ほど部屋から出られましたね。
 広夢様が仰っていましたよ。
 もっと自分から出歩けるようになったときには、
 ぜひ広夢様のお部屋までひとりでいらして欲しいと。」
「俺がひとりで・・・」
「ええ。今日の3歩の報告を聞いたらきっと喜ばれますよ。」
俺が部屋を出たら広夢様が喜ぶ?
俺がひとりで広夢様の部屋に行く?

環境により併発した外出恐怖症と対人恐怖症。
外に逃げ出せばなんてことないはずだったのに。
怖いものなんかなにもないだろう?広夢様が教えてくれた。

一度だけ広夢様を追ってこの部屋を飛び出したじゃないか。
この屋敷は穏やかで優しくてまるで幸せな夢の中にいるようじゃないか。

怖がるような要素なんかひとつだってないのに
広夢様が俺を待ってくれているのに
踏み出さないなら俺なんかいらない。

俺はドアを開いて階段に一歩足を掛ける。






ああ、うっとおしい雨だ。
もうすぐ卒業だというのに月代先輩も見当たらない。
そもそも3年なんてここんとこ自主登校らしいから余計に。
ああ来年のことを考えるとほんと思いやられるなあとつくづく凹む。

ああ、それにしてもうっとおしい雨。
まだ季節的に微妙に寒いから冷えるんだけど。
足早に屋敷の門をくぐろうとしたときそれが目に入った。

あれなに?
雨の中にたたずむ黒い物体。
そこにあるのに存在してないみたいにひっそり。
近寄って被っているらしい布切れをめくったら、

月代先輩がいた。

いや、たぶん、月代先輩なんだけど、
全然違う。何がって雰囲気とか感じが。
実態がない。月代先輩の形をした容器みたいな。
いつもの鮮やかさを失った俺の愛してやまない人。

『パンドラのハコ』

「ねえ、先輩どうしたの?」
ぐっしょりと雨に濡れたその身体を連れて門をくぐる。
生気のない表情。冷え切った身体。魂のないようなその姿。
俺の支えがなければ倒れこんでしまいそうな細い薄い先輩は
酷く弱っているようでまるで俺がいないと生きていけない錯覚に陥る。

俺を頼って来たんでしょう?
俺にすがって来たんでしょう?
こんな状態の月代先輩を俺のものにすることに
俺は少しの抵抗も罪悪感でさえも持ち合わせる気はない。
だってこんな状態でもないとあなたは絶対手に入らないから。
あなたから俺のところにこんな状態で来たんだからあなたは俺がもらうよ。

何も返事をしない月代先輩を
屋敷の本邸ではなく使っていない離れに隠した。
執事の林や他のものに見られたら閉じ込めておけないもの。

部屋に付属しているバスルームで冷えた身体を温める。
びしょびしょだった服らしきものを脱がして驚くのはその身体。
「どれだけ食べなかったの?」
薄いからだがさらに薄くなりあばら骨がくっきり見える。
バスルームでどんな悪戯しようかななんて思ってたのに
あんなにいつも眩しく俺に笑う人がこんな姿だと泣きたくなるよ。
「ねえ、先輩、月代先輩?」
話し掛けても人形のように動かないしずっと虚ろな瞳。
ダウン系のドラックでも摂取したのかと思わんばかりの反応。
「ねえ、先輩。」
こんなに話し掛けているのに
こんなに近くで話し掛けているのに
俺を求めて来てくれたんだって思うのに
「白雨、月代先輩・・・」
その瞳には俺を映してくれないの?
月代先輩の髪を洗いながら
月代先輩の身体を洗いながら
何度も何度も名前を呼んだけど返事はなくて
それでも洗い終えてバスルームを出る頃には
冷えていた身体が温かくなったことが嬉しかった。
「先輩、こんな状態で俺のとこ来ちゃっていいの?」
俺よりも背の低く華奢な先輩は
抱え上げると信じられないくらい軽くて
可哀想で愛しくて膝の上に乗せて身体を拭いた。
身体のどこも全部愛しくて愛しくてどれだけ見ても満足できなくて
しばらく裸でいてもらいたかったけど、鑑賞し続けたかったけれど、
風邪を引いたり熱を出されたりしたらそれはそれで困るから服を着せた。
「どうしちゃったの?」
以前、先輩には大事な人が居ることを聞いた。
恋人ではないしその人が幸せなら幸せだと笑った。
その表情が切なくてなんだか胸がちくっとしたから
俺は月代先輩が俺じゃない誰かを想うことを受け入れた。
その大事な人がいなくなったら俺のところへ来て、と呪文を掛けた。
「あのときの呪文が効いたの?」
月代先輩は何も言わない。
「あんまり無防備だと好きにしちゃうよ?」
横長のソファーにもたれて座って
その膝の上に向き合うように先輩を乗せる。
ああ、逢いたかった人の逢いたかった顔がある。
「俺、あなたの綺麗な顔も好きだけどさ、
 あなたの首筋もあなたの魂も好きなんだよ。」
月代先輩は目を開いているのにうつろで何も映していない。
「こんなあなたでもあわよくばって思うんだけど
 ちゃんと反応を見せて俺を感じるあなたの方がいいよ。」
膝からおろしてキッチンでココアを入れてきてからテーブルに乗せる。
「どうしてだろうね。
 俺は基本Sなんだけどあなたには少しMっ気みたいなんだよね。」
月代先輩の手を取ってその手を包み込むようにしながら
テーブルの上のココアを持たせて月代先輩の口元に付ける。
「のんで。
 大丈夫そんなに熱くないから。」
香りが伝わったのか
ココアの蒸気を感じたのか
月代先輩ののどがこくっと鳴った。
それからとてもゆっくりゆっくりみずから飲んだ。
「やっと反応あった。」
その瞳はうつろなままだったけれどそれでも生きてる反応。
暖まったせいか少し血色を取り戻したように見える肌の色。
そのせいで気付いたのは驚くほどくっきりと浮き上がる瞳の下のくま。
「食事も、だけど、どれだけ眠ってないの?」
髪をなでていると、うと、と瞼が閉じてくる。
そのしぐさがとても本能的で子供っぽい。
可愛くて愛しくて守りたくて掻き抱きたくて仕方なくなるけど
今は、
「眠って、先輩。
 だれもあなたを傷つけないから眠って。
 俺がそばで見守っててあげるから眠って。」
そして、充分に眠ったら、その瞳に俺を映して。
「おやすみ先輩。」
俺の言葉が催眠の合図のようにこと切れたようにソファーに沈んだ。
もう寝息が聞こえる。

ねえ、俺、優しいでしょ?
だから早くいつものあなたに戻ってよ。
そしてお日様みたいな笑顔で俺を救って笑ってよ。

なんだか涙が止まらないんだ。


広夢様とキスしてから
何度もその感触を反芻した。
反芻しながら唇を指でなぞっていると
窓の外を颯爽と歩く広夢様が目に入った。

「あの人と、俺が、」
キスをしたのだ。
なんて不釣り合いでなんて夢みたいなことだろう。
男とか、性別なんか霞むほど、美しく魅力的な人。
驚くことに俺はこの人に次にもキスを望まれているらしい。
キスって、性別はともかく、好きな人とするものだと思っていた。
少なくとも広夢様にとって俺は決してそんな存在じゃない。ありえない。
でも、俺は、広夢様に必要とされたい。好かれたい。魅かれるし好きなのだ。

あの人は俺をからかって笑うだけじゃない。
じわじわと最後には優しさをくれる。
ほら、今も、こんなに胸が暖かい。

あの人の姿が中庭を過ぎてあまり入り込まない方に向かって行った。
「あっち・・・何があったっけ?」
目をやるけれど白く高い壁があってその先が見えない。
自由に出歩いて良いと言われてはいるけれど殆どこの部屋で過ごしているので
この屋敷のすべてどころか数か所くらいしか知らない。そもそも屋敷が広すぎる。
「行ってみよう・・・かな。」
大丈夫。広夢様がいる。
大丈夫。広夢様がいるんだ。
きっと俺を見たら「彩」って呼んでくれる。
そんな甘美な想像に胸が震えるまま部屋を出た。

ここの敷地は広くてメインの屋敷の他に
いくつかの建物がぽつぽつと建っている。
林さんは「物置のようなもの」と言っていた。

ちらちらと前方に見え隠れする広夢様は
どうもそちらの方へ向かっているようで
見失わないように必死に追った。
振り向いて名前を呼んで。
そう願いながら追った。

しかし角を曲がったところで広い場所に出てしまい
どの方向に向かったのか広夢様の影もなく見失ってしまった。

「広夢様。」
見渡しても姿が見えない。
元来たとおりに部屋に戻るという選択より
俺は広夢様を探す選択を取った。逢いたかった。
広夢様の目に俺をほんの少しでも映して欲しかった。

たとえ、邪険にされようとも。

いくつかの入り口らしきドアがあった。
そのひとつに手を掛けて中に入った。
ひんやりとしたそこはひとつの広い部屋だった。
人が使っている気配が感じられないけれど家具はりっぱで
カーテンもかけられていてシャンデリアが掛かっていて絨毯とソファがあった。
何とはなしにドアの横にある金属のスイッチをオンにしたけれど灯りは点かなかった。
「電球、切れてる、のか。」
窓があるから揺れるカーテンにあわせて陽の光は入ってくる。
光へ進むと窓の手前に大きくずっしりした重厚なソファーがある。
隣の部屋へ続くドアを開けたら浴槽があった。
この屋敷はどの部屋もひとつの部屋にバスルームが付いているようだ。
金持ちとは聞いていたけれどこういうのを見るとやはりそうなのだろうと思う。
もうひとつのドアを開ければ廊下があって手洗いと玄関とキッチンへのドアがあった。
やはり誰も居ない。

もう一度メインの部屋に戻ろうとしたら人の気配を感じた。
いつの間にか誰かが入ってきたのか?こっそり窺がった。

ああ、確かめなくても解る。
あの長身。すらっとした身体。襟足が少し長い髪。
俺が探していた俺の所有者俺の焦がれるその人だ。
彼はすうっと窓の方に歩いていきソファーの前で足を止めた。
そう、さっき俺が取った行動を、俺とは似つかない優雅な動きで。

「ひろ・・・」夢様と呼びかけようとして気付いた。
後ろを向いていた彼は少しソファーの方を向いて横顔になり俯いた。
その、その横顔には憂いと言うのだろうかなんだろうとても悲しいような
見ていて胸が苦しくなるような切なく辛い見たことのない表情が浮かんでいて
俺はただばかみたいに泣きそうになりながら見惚れていたら彼の美しい瞳から

涙がこぼれるのを見た。

広夢様が泣いている?
あの完璧で美しい人が泣いている?
驚いて思わず壁に手をついてしまったら
音を立てたわけでもないのに気配を悟ったのか

「誰だ?」

と広夢様が言った。
俺が隠れたまま出れないでいると

「誰なの?」

と広夢様がもう一度言った。
俺はそれでも隠れたまま足がすくんでしまって

「戻ってきてくれたの?」

と広夢様が言うのを聞いた。
俺は動けないで居るのに広夢様はそう言うと
焦ったように駆け出して廊下へ飛び出てきた。
たったこれだけの距離なのに息が荒かった。

「広夢・・・さま。」
「・・・・・・・・・・おまえ、だけ?」
「あ、はい。」
「そう。」
なんだか酷くがっかりしたような顔をされたので
「ごめんなさい。」
とあやまると
「どうしてここへ?」
といつもの表情で言われた。
「広夢様の姿が見えたので。」
「追ってきたの?」
「すみません。」
「おまえ部屋から出ないんじゃなかったの?
 林が自由に出歩いていいっていったけど
 ずっと部屋にいるって報告うけてたけれど?」
「あ、はい。そうです。
 広夢様が見えたので・・・」
「俺を見て追ってきたの?
 俺になんか用?」
「いえ、あの、なにも、すみません。俺・・・」
「用もないのに追ってきたの?」
どうしよう。怒ってる?
名前を読んでくれるどころじゃない。
勝手に追ってきた俺にたぶん怒ってる。
「すみません。俺・・・戻ります。帰ります。」
「帰るってどこへ?」
いきなり手首を強くつかまれた。
「あ、え、部屋に、部屋に帰ります。」
そう答えたらその手首をぐいぐい引っ張られて
そのままソファーに投げ出されて倒されて気が付けば広夢様の顔が上にあった。
ソファーの上に仰向けになった俺に馬乗りになった広夢様が見たことのない顔で言った。
「どこへ帰るって?」
「あ、へ・・・部屋に。」
「俺を残して帰るの?」
なぜこんなことを問われるのか解らない。
怒ってるようにも泣いてるようにも嘲笑っているようにも見える表情。
「ここ・・・にいて・・・一緒にいさせてもらえるの・・・なら
 俺は・・・貴方の、広夢様のそばにいたい・・・です。」
本心だった。
そうしたら、そう言ったら、
「ばぁか、彩。」
名を呼ばれて
髪を撫でられて
二度目の優しいキスをされた。

甘くて、蕩けるように優しいのだけれど、
どこか切羽詰ったような息苦しい切ない味がした。

ああ、広夢様、彼は心で俺じゃない誰かを想って泣いているのだ。

この人は傲慢に奔放に気高く美しくあるべきなのに。
誰にもに好かれ誰にもに羨望され切望される人であるのに。
正直俺はむしゃくしゃしていた。
月代先輩には二度と逢わないといわれたきり
本当にそのとおりに消息を断たれてしまったし
そうされなくてもどのみち先輩は卒業してしまった。
学校にはバカで浅はかな同級生ばかりでつまらない。

「越乃、誕生日なんだって?」
「そうだよ。」
「それでそのプレゼントの山かよ。アイドルだな。」
「大袈裟だよ。」
こんな中身のないものなんかどうでもいいよ。
俺が長身で顔も頭も良くて愛想も付き合いも良くて
おまけにとってもお金持ちだからちやほやしてるだけなんだよ。
中身のない俺に群がってるだけで大事なものが入ってないんだ。

一見とても人に好かれる俺は
内面にどす黒いものを抱えたままだ。
そのどす黒いものは表面に出てこなくなったから
少し飼いやすくなったけれど解放されないから増殖してるようだ。



『誕生日に人間をもらった』act5



誕生日に人間をもらった。
手元の資料によると家族から虐待を受けていたらしい。
脱がせて見てなるほど痣だらけだった。古いのから新しいのまで。
そのくせ対人恐怖症と外出恐怖症で虐待の家に引きこもっていたという。

なんとも矛盾した生活だこと。

家でこんな目にあうくらいだから
外に出たらもっと恐ろしいんだぞ。
そんな感じだったのだろうか?

解せない。

どうしてこんな人間を俺に寄こしたのかは解らないが
対人恐怖症を少しずつ克服してるらしいこのプレゼント男は
この非常識な設定に何の疑問も抱いていない様子でそこにいて
「よろしく・・・お願いします。」
と頭を下げた。
「状況解ってるの?」
と問えば、
「俺は貴方の所有物だと伺いました。
 俺などで役に立てることがあればいいのですが。」
と目を伏せた。

解せない。

どうしてこうも他人に屈服できるんだ?
しかもあんた対人恐怖症で外出恐怖症なんでしょ?
ここだって初めて来る場所だろうし他人の俺に所有されて平気なの?

「あんた、俺に従える?」
「俺にできることがあるなら。」
なにこの即答。
ただのいい使用人じゃない。
そんなの林で充分、もういらないんだよ。
俺は対人恐怖症でも外出恐怖症でもないけど
つまらない他人と多くかかわりたいわけじゃないし
雑踏の中をあてもなく目的もなくぶらつきたいわけでもない。

変わらない世界で充分なんだ。
勝手にかかわって来られても迷惑だし面倒くさい。

「じゃあなにができるの?」
「なにが・・・なにも・・・」
「なんにもできないの?」
「あ、えっと、解りません。」
なんてつまらない人間。
「そんなら
 俺のペットっつーか、
 オトコ相手に性欲わくかの実験台くらいにしかなんねぇよなあ。」
「俺でできることなら何でもいいです。」
意味解って言ってんの?
いや、解ってないだろうな。
でも許可貰ったし、いいっつーし、なら暇つぶしにでも遊ばしてもらおう。

俺の中のどす黒いなにかが舌舐めずりしてんだよね。

1か月後。
他人につけられた汚い痣が消えた頃、
もう一回裸にして良い服を着せてみた。
ああ、うん、まあ、それなりに、見えた。
やせた小さい男は俺より年上だった。
小さいつっても俺が大きいのもあるけど
こいつはねー170センチ42キロだって。
痩せすぎじゃね?太らせないとそそられもしない。
えっとカロリー高い食い物ってなんだったっけ?
ピザ?フォアグラ?んー昼向きじゃないなあ。
あ、
うふふ。おもしろいこと考えた。
こいつ素直すぎてちょっとつまんないんだよねえ。
対人恐怖症と外出恐怖症一気に味あわせてやろう。
俺はこいつを人混みと雑踏に連れ出すことに決めた。
理由は
「ラーメン食いに行くぞ。」
これだけでよかった。

案の定ぶるぶる震えて嫌だと涙目。
知ったことか。俺には関係ないんでね。
痛いくらい掴んで来るんだけどまあ許そう。
人目が怖いって言うくせにそんだけぶるぶる震えて
男が男に子供みたいにすがりついて目ぇ閉じて歩きゃ
目立たないわけないでしょ?自ら目立ってどうすんの?
とまあ胸の中で笑ったり観察してたりしたんだけどねえ、
あんまり怯えるからそのぶるぶる震える手でラーメンなんか
食えなさそうだしもともとその目的もあったわけだけから終了。
個室で食って、さっさと車乗って、さっさと屋敷に帰ったところ。
帰りの歩きは少し安定したたように見えた。な?別に外怖くねーだろ?

無言で観察してたら会話もなく屋敷に着いた。
ほっとしたように大きく息を吸いこむ姿見たら笑っちゃった。
おまえここ来て1カ月のくせに(うち30日は一室にひきこもってた)
そんな安心するような場所になったのかよ外出恐怖症もたいしたことないな。

こいつからかったり意地悪すると、
少しずつ俺の中のどす黒いアレがさ、
なーんか少しずつ消えていく気がした。
なんでかっつーとこれは俺の推測なんだけど、
いじめてんのになんか空回りしちゃった感じで、
「ありがとうございます。」とか言われたから。
ラーメン食いながら泣いてんの。
「ありがとうございます。」って泣いてんの。

なんか、素直すぎるところがうざかったんだけど
なんか、素直なとことかばかで無知なとことかが
ちょっとだけ可愛いとも思えるようになった。
じゃあ、男でもイケルかな?って確かめてみたくなった。

「俺にキスして。」
って言ってみた。
ご丁寧に目まで閉じてやったのに
こいつほんとバカ。嫌でやってんなら追い出すけど。
頑張ってみましたどうですか?みたいな顔してんの。
それキスじゃねーよ!挨拶だろ!的に頬にちゅうだって。
唇に舌からませて濃厚なのされるよりもこのシチュエーションでこれは恥ずかしい。
ひとしきり笑ってから教え込むように俺からしてやったら抵抗するどころかおまえ・・・。

うっとりしてんじゃないよ。彩風情が。
あ、彩ってのは俺がこいつに付けた名前。
俺の所有物には俺が名前付けるもんでしょ。

でも、まあ、無防備にぽーっとなってるこいつ、悪くなかった。
慣れてないっていうかスれてないっていうか反応が素直だったから。
17、8っていったけどよくもまあこんなに純真に生きてきたもんだ、と思ったけど
当り前か。虐待受け続けながらひきこもってたやつだもんな。世界が狭いはずだ。




BACK * HOME * NEXT
BrownBetty 
忍者ブログ [PR]